スタートアップのチャレンジ精神溢れる前向きなマインドセットで富士通を変えたい 「FUJITSU ACCELERATOR」第8期は10月上旬募集開始!

2019.09.30

新卒時にはスタートアップへの就職も検討しつつ、富士通にエンジニアとして入社した浮田博文さん。富士通のクラウドビジネス立ち上げ時に念願のスタートアップとの協業を開始し、現在は富士通とスタートアップのオープンイノベーションを推進する「FUJITSU ACCELERATOR」の代表に就任。これまでの経歴やスタートアップとの連携で目指す理想像など、浮田氏の素顔に迫る。

キャリアのスタートはエンジニア、その後クラウドビジネス立ち上げへ

現在はFUJITSU ACCELERATORの代表として活躍をされていますが、もともとは通信のエンジニアとして入社して、クラウドビジネス立ち上げの経験を積まれていますよね。

富士通へはネットワークエンジニアとして入社をしました。 それから約2年、エンジニアとしてのキャリアを積みました。

グリーベンチャーズでは、ソーシングを中心に既存の投資先の成長支援まで広範な業務担当しました。例えば、営業オペレーションの構築支援や、営業同行、資本政策や事業計画などです。ただ、投資家になってからの1年間は1件も投資することができませんでした。

また、2000年の頃、コンピューティングパワーをネットワークを介して提供するビジネスが来るだろうと議論されていました。今でいうところのクラウドですね。その国内外でのクラウドサービスビジネス立ち上げに携わり、2010年から国内を皮切りに世界8拠点への展開を実現しました。 サービス立ち上げ後は、私は海外を担当し、マーケティングという立場で売れる方法の仕組みづくりをしていたのです。

スタートアップ事業と富士通アクセラレーターの印象

スタートアップとかかわるようになったのはいつ頃からですか?その時と今を比べて状況は変わっていますか?

2012年頃からです。現在はクラウドビジネスのモデルケースも増えていますが、当時は日本ではそれほど普及していませんでした。しかし、アメリカではその頃からクラウドを活用したスタートアップが注目されていたので私たちも海外スタートアップとの連携を図りました。 その当時と比較すれば、日本スタートアップを取り巻く環境は今、熱量が上がってきて、各社がオープンイノベーションで様々な連携を図るエコシステムが確立されつつあると感じます。 私が直接携わったのではないですが、その頃に、富士通はフランスのクラウドサービスのスタートアップである RunMyProcess社 を買収しました。今の私の立場では、スタートアップ買収後のスケールアップも支援するという事で、RunMyProcess社とはFUJITSU ACCELERATORの活動で連携をしています。

浮田さんはどのような方法でスタートアップとの連携をしているのですか?また、会社によってつきあい方は違うものでしょうか?

私は当時クラウドビジネスの事業部門の立場だったので、他のエンジニアとも一緒に検討してクラウドに実装するところとか、商品化するためのお金の手続き、サポートルートの設計を行いました。あくまでも富士通のビジネスとして立ち上げるためにスタートアップを支援していました。

現在は「FUJITSU ACCELERATOR」代表として、富士通グループ内の事業部門と横断的に連携し、スタートアップとの新ビジネス創出を目指しています。スタートアップとうまく連携できるように、富士通社内のマインドを変えるために、協業検討者同士のコミュニティ形成にも今年度から力を入れています。

協業先のスタートアップによってつきあい方は違うと思いますよ。それぞれ目指しているターゲットも違います。我々としてはスタートアップと一緒に新しいプロダクトをつくって販売することを目標としています。例えば、ヘルスケアだったら、スタートアップと富士通だけではなく、他のお客様とも連携してやらなければいけない。商品設計は、どのマーケットをターゲットにするかによってやり方が変わるので、絡み方もいろいろです。

FUJITSU ACCELERATORは現在7期目ですが、浮田さんは1期から携わっているのでしょうか?その当時と今の感想をお聞かせください。

1期目のときは事業部門の立場で参加していたので、事務局としては関わっていませんでした。ただ、その当時はこのようなスタートアップとのオープンイノベーションを組織的に推進するプログラムは少なく、かなり手探りの状態だったようで、前任者は苦労したと思いますよ。しかし、4年7期と継続してプログラムを実施してきたことで、富士通社内にはスタートアップとの連携ノウハウがかなり溜まってきたと感じています。これからは、このノウハウをコミュニティという形を通して、より多くの富士通グループ内に浸透させことが重要だと考えています。

FUJITSU ACCELERATORと他のアクセラレータープログラムはどのような違いがあるのでしょうか。

スタートアップと事業部門とのマッチングと、共同での事業開発にフォーカスしている点です。 毎期、募集開始前には決裁権のある事業責任者に個別に会って、プログラム参加へのコミットおよび募集テーマの設定をしてもらっています。事業部ごとにどういうことを課題として考えていて、その課題を解決するのにはどのようなテクノロジーが必要かを記入してもらっています。それを経たうえでスタートアップに参加を募るのでとても精度の高いマッチングができるわけです。採択されたスタートアップ同士と、富士通グループ内の協業検討実施者の二つのコミュニティを活性化させているのがFUJITSU ACCELERATORの特色です。

そういった独自の手法を取り入れることで、スタートアップとの精度の高いマッチングができているのですね。今後のプログラムの展望についても教えていただけますか。

今は他の企業によるスタートアップとの協業プログラムがたくさん出てきているので、FUJITSU ACCELERATORに富士通ならではの特色を出さなきゃいけないとは思っています。コミュニティ活動などを通し、スタートアップに選ばれるプログラムに仕立てなければと思います。また、今のプログラムをそのまま継続しつつ、分野特化型のアクセラレーションプログラムをやりたいですね

分野特化型のテーマのひとつがスマートシティです。世界的にもスマートシティは大きな流れになってきています。日本でもまだ都市の開発は進んでいくと思うので、これをひとつの題材にしてやっていきたいですね。

FUJITSU ACCELERATORをグローバルに拡大予定

日本の市場がメインターゲットとのことですが、海外のスタートアップも支援されていますよね。ヨーロッパを中心としているようですが、なぜアメリカではなく、ヨーロッパで進めているのですか?

はい。これまでにも多くの海外の企業から応募をいただいています。第7期に採択された17社のうち6社は海外のスタートアップです。 また、今はヨーロッパの数か国でFUJITSU ACCELERATORを立ち上げようとしているところです。

その背景としては、これまで現地拠点独自でFUJITSU ACCELERATORに近いプログラムを行っており、体制面を含めて比較的着手しやすいからです。今年度はヨーロッパを中心に数か国に絞ってプログラムを実行し、必要に応じてローカライズもします。その知見を踏まえて、他海外拠点へもプログラムを展開していきたいと考えています。

スタートアップに興味があった過去

スタートアップにあこがれていた時期もあったそうですね。スタートアップの方にお会いしていると、ご自身も起業したいと思うことはありますか?

学生のときの就職先としてそういうスタートアップへの入社も考えていました。実際にほぼ内定ももらっていたのですが親に反対された事もあり、スタートアップへの入社は断念しました。 ただ、富士通への入社後も、スタートアップビジネスへの思いをずっと抱えていました。しかし、その当時まだなかったクラウドビジネスにゼロから携わるなどして、新しいビジネスを立ち上げる仕事は、それはそれで面白いなと思いましたね。そうした活動の中でスタートアップと協業するという機会にも恵まれ、現在に至っています。

今はどちらかというと支援するかたちでスタートアップに興味がありますね。こうしてスタートアップに携わり、スタートアップと共にとビジネスを成長させることが、大企業でキャリアアップして来た自分の役割と考えています。

FUJITSU ACCELERATORではこれまでに100社以上のスタートアップを支援されてきましたが、支援先をどのように決めているのですか?

やはりスタートアップ各社の創業者の方々の人柄は気になりますね。こちらもしっかりと人柄を出してキャラ立ちしようとは思います。われわれのチームにはスタートアップの方の個性にこたえられるようなキャラ負けしないメンバーがそろっています。

「大企業にもチャレンジ精神を」スタートアップとともに成長したい

浮田さんご自身は今後どうしていきたいか展望はありますか?

スタートアップの皆さんはすごくポジティブで前向きに物事に挑戦しようとする姿勢が見られます。新たな挑戦に対するエネルギーや起業家精神は、我々富士通にとっても必要なものです。スタートアップの皆様と仕事をすることで良い刺激を受けることが次の富士通の成長につながるのではないかなと思います。スタートアップとの協業を原動力として富士通という会社をさらに成長させていきたいと思います。

FUJITSU ACCELERATORが7期まで続いたのはいいことだと思います。メンバーが頑張っていること、そして会社がそれを認めてくれていることもすごいですよね。最近では、我々の活動の認知度も上がってきていて、社内から声かけをしてもらうこともあるので、問題意識を持つ人が増えている印象を受けました。富士通の社内全体が変わりつつあるだと思います。

ありがとうございました。最後に、これから起業する方に応援メッセージをお願いします。

私も昔、スタートアップにあこがれていた時期があったので、常日頃からスタートアップの方と同じ目線に立ってビジネスを育てていきたいと考えています。FUJITSU ACCELERATORは10月上旬に第8期の募集を開始します。様々な支援体制を用意していますので、是非第8期への応募をよろしくお願いします。